予防規定とは、製造所等の火災などの災害を予防する為に、製造所等の「所有者」「管理者」「占有者」が国で定める事項について定めなければならない規程です。
施設で火災が起きない様に管理者と代行者を明記し、予防を前提とした取扱や作業に関する事から、災害発生時の対応までを決めるというリスク管理として当たり前の規程です。それを念頭に考えて行きましょう。
予防規定を作成・変更した際には、市町村長等の認可を受けなければなりません。
市町村長等は、火災予防の為に必要があるときは、予防規程の変更を命ずることが出来ます。つまり、いったん認可を受けても「危険なので変更しなさい」と言われたら予防規程の修正が必要と言うことです。ちなみに、再申請が必要です。
これら5つの製造所等は予防規定を定めなくても良いとされています。
基本的には「建物」と「タンク」といった危険物に対する防壁となるものが二重になっているといった様な、安全性が若干高くなる施設には緩和措置が執られています。
貯蔵取扱量が大きい「製造所」「屋外タンク」「移送取扱所」などは危険度は高いですから規定が必要です。「給油取扱所」はお客様が出入りし、危険な第1石油類などを取り扱うので規定が必要です。「一般取扱所」は危険物そのものを燃料として使用することなどが多い為、規定が必要です。
色々理由は付けましたが、この5つを覚えておきましょう。
残りは7つですが、それを覚えようとすると無理があります。以下の3つのことだけ覚えておきましょう。
製造所等の中には容量制限がない施設があります。これは安全性云々ではなく、容量の規定が難しい為と考えられます。
語呂合わせなどもありますが、非常に無理のあるものしかありません。理屈で覚える方が確実です。
試験に出題されることのみ記載します。ここに記載されていること以外が、試験問題の主題となることはありませんので、事項をしっかりと暗記しましょう。
危険物保安監督者については詳しく後述しますが、現場の責任者で危険物に関する事において保安監督において指示を出すことが出来る立場の職務です。
この上の職務には危険物保安統括責任者があり、事業所全体の危険物保安に関しての総責任者であり、もしもの際には操業停止などの措置を取らなければならない責務のため、会社組織で相応の立場である者が求められます(社長、事業部長、工場長など)
代行者とは、普段は危険物保安監督者の手足となって動く部下みたいな者です。これを危険物施設保安員といいますが、危険物保安監督者が不在の際は、その任務を代行せねばなりません。
予防規定と容量制限に限らず、覚え方は統一した方が良いとも言えます。例えば、この手の複数の事柄に対しての適用等を「あり」もしくは「なし」で統一して記憶するとかにしておけば、後で迷うことが少ないでしょう。