参考書等には「水」が使えないと書いてあるものがほとんどです。
しかし、水も強化液も噴霧状にして使用するのであれば、小火や初期消火には有効です。
決して行ってはならないのが「注水」「棒状」での使用です。
試験では「水」は油火災には使用出来ないと覚えておけば間違いないですし、そこまでの問題は出題されませんから、試験用の知識として覚えましょう。
第4類の危険物は、非水溶性(油)と水溶性のどちらもあります。
第4類の分類がちゃんと頭に入っていれば、消火剤の選択は難しい問題ではありません。
※ ここで重要なのは、水溶性の危険物には耐アルコール泡消火剤が有効だと言うことです。特殊引火物と動植物油類以外は、非水溶性と水溶性が区分されているので分かりやすいと思います。アルコール類は問答無用で耐アルコール泡消火剤です。
あとは、特殊引火物の中で二硫化炭素が非水溶性ですので注意してください。
品名 | 物品名 | 水溶性 | 適用 消火剤 |
特殊 引火物 |
ジエチル エーテル |
△ | 大量の泡 耐アルコール泡 二酸化炭素 粉末 霧状強化液 |
二硫化炭素 | × | 水噴霧 粉末 泡 二酸化炭素 霧状強化液 |
|
アセト アルデヒド |
○ | 水噴霧 耐アルコール泡 二酸化炭素 粉末 ハロゲン化物 霧状強化液 |
|
酸化 プロピレン |
○ | ||
第1 石油類 |
ガソリン | × | 泡 二酸化炭素 粉末 ハロゲン化物 霧状強化液 |
ベンゼン | × | ||
トルエン | × | ||
アセトン | ○ | 耐アルコール泡 二酸化炭素 粉末 ハロゲン化物 霧状強化液 |
|
アルコール類 | メチル アルコール |
○ | |
エチル アルコール |
○ | ||
n-プロピル アルコール |
○ | ||
第2 石油類 |
灯油 | × | 泡 二酸化炭素 粉末 ハロゲン化物 |
軽油 | × | ||
酢酸 | ○ | 耐アルコール泡 二酸化炭素 粉末 霧状強化液 |
|
第3 石油類 |
重油 | × | 泡 二酸化炭素 粉末 ハロゲン化物 霧状強化液 |
クレオ ソート油 |
× | ||
ニトロ ベンゼン |
× | ||
エチレン グリコール |
○ | 耐アルコール泡 二酸化炭素 粉末 霧状強化液 |
|
グリセリン | ○ | ||
第4 石油類 |
× | 泡 二酸化炭素 粉末 ハロゲン化物 霧状強化液 |
|
動植物 油類 |
× |
耐アルコール泡消火剤は水溶性液体用泡消火剤と同じと考えてください。
※ 第4類危険物に粉末、二酸化炭素消火剤、ハロゲン化物は共通して有効です。これは、窒息消火法だからです。