火災予防と消火のために第4類の性状を学習しました。従って、火災予防ではそれらの知識を用いて、火災が起きないようにすれば良いだけの簡単な話です。
共通する性状は、「引火性」「蒸気が重い」「水に浮く」「電気の不良導体」「引火点が低い」
太文字にしたところが、直接火災予防に関係のある部分です。
点火源を遠ざける若しくは点火源を排除することが一番の予防となります。
また、引火するのは危険物の蒸気なので、その蒸気が空気と接触しないようにすれば火災にはなりません。密閉した容器に入れておけば大丈夫です。
蒸気が重いので、低所に滞留しそこに点火源があると火災に発展する危険性があります。蒸気の発生を抑えられないのであれば、溜まった蒸気を速やかに排除する必要があります。屋内の貯蔵所などでは屋内の低所から屋根上の高いところに排出する設備が有ります。
また、蒸気が発生するのは液温が上昇するからです。従って、原則、冷所に保存します。
第4類の危険物は電気の不良導体のため、静電気を帯電しやすい物質です。また、それらを移送したりする配管、容器、作業員などにも帯電は起こります。
静電気は摩擦電気とも呼ばれますので、摩擦を減らしたり、摩擦速度を遅くしたりすると静電気を最小限に抑えることができます。
ガソリンなどを給油・注油するときは、速度を抑えると静電気の発生を抑えることができます。
また、湿度を上げると静電気は帯電しづらいので、この方法も有効です。
溜まってしまった静電気は、排除するしか方法がありません。
接地線を地面につないで電気を逃がすことが必要です。