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乙4 物理・化学

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静電気

静電気は日常的に発生している現象ですので、知らない方はいらっしゃらないと思いますが、その仕組みについてはよく分かっていないのではないでしょうか?

危険物取扱者として重要な責務として火災等の災害予防があります。静電気を点火源とする火災は発生が非常に多いので、静電気の予防と対策について理解を深めてください。

なお、試験問題として静電気をピンポイント、または関連する問題は必ず出題されますので、業務に就く気がない方であっても気を抜くことはできないですよ。

静電気とは

静電気

静電気は、摩擦電気とも呼ばれます。
電気的に絶縁された2つの異なる物質がそう接触して離れるときに片方には+の電荷が、もう片方には-の電荷が帯電することで発生します。

なんだか難しいですね。

簡単に言うと、電気を流しづらい物同士が接触すると、離れるときに静電気が発生すると言うことです。

この「電気を流しづらい物同士」というのが非常に重要です。
日常生活にある状況で、電気を流しやすい物同士を接触させて離したとしても、静電気は帯電しません。

静電気の発生は、物質の絶縁抵抗が大きい物ほど大きくなります。

また、静電気は固体、液体、気体全てで発生します
雷は雲に電気が帯電しているからです。雲は一応液体というか水蒸気です。電気の行き場がないので、帯電してしまうのです。

帯電現象には次のようなものがあります。

  • 接触帯電
    髪の毛とプラスチックの下敷きなどを接触させたとき静電気が発生する現象
  • 流動帯電
    液体が管内や容器内を流れるとき静電気が発生する現象
  • 沈降帯電
    流体の中を他の液体や固体が沈降するとき静電気が発生する現象
    雲が帯電する主な原因です。
  • 破砕帯電
    固体を砕くとき静電気が発生する現象
  • 噴出帯電
    液体が高速でノズル等から噴出するとき
  • 誘導帯電
    帯電した物体の近くに置かれた物体が、影響を受けて帯電する現象

太文字としたところは、試験に関係するところです。

ガソリン、灯油等の可燃性液体がホースの中を流れると静電気が発生しますので、その予防などについて問われる問題が出題されます。

 

静電気の発生を少なくする方法

  • 摩擦を少なくする。
    可燃性液体を流す速度を遅くするなど
  • 導電性材料を使用する。
    常に電気が流れる物質の場合、例えばガソリンの給油ホースなどは、導線を巻き込んだホースなどを使用して、静電気が帯電しないようになっています。

 

静電気の帯電を抑制する方法

  • 接地(アース)しておく。
  • 湿度を上げる。
  • 帯電防止服、帯電防止靴を使用する。

 

とりあえず問題をやってみましょう。