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乙4 法令

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製造所等における貯蔵・取扱

製造所等で共通する危険物の貯蔵と取扱に関する基準です。

数量にかかわらず、製造所等においての危険物の取扱は法令に定められた技術上の基準に従って行われ、それを事業所にいる全員が守らなければなりません。

ここに掲げられている基準は、一般常識的に考えても当たり前の事ばかりです。危険物取扱者で無くてもだいたいのことは理解出来る法令内容です。
これらの内容が「理解出来ない=覚えられない」方に関しては、危険物を取り扱う仕事に就いてもらいたくないというのが正直な話です。

皆さんは大丈夫ですよね?

共通基準

  • 許可若しくは届出された数量若しくは指定数量の倍数を超える危険物またはこれらの許可若しくは届出された品名以外の危険物を貯蔵し、または取り扱ってはならない
  • みだりに火気を使用したり、係員以外の者を出入りさせない
  • 常に整理及び清掃を行うと共に、みだりに空箱等その他の不必要な物件を置かない
  • 貯留設備または油分離装置に溜まった危険物は、溢れないように随時くみ上げる
  • 危険物のくず、カス等は1日に1回以上危険物の性質に応じ安全な場所及び方法で処理する
  • 危険物を貯蔵しまたは取り扱っている建築物等においては、当該危険物の性質に応じた有効な遮光または換気を行う
  • 危険物の残存している設備、機械器具、容器等を修理する際は、安全な場所において危険物を完全に除去した後に行う

※ 他にもありますが、上記の事項が出題された際のポイントとなりますので、これらを完全に覚えましょう。

 

貯蔵の基準

危険物以外の物品の貯蔵

貯蔵所において、危険物以外の物品は原則同時貯蔵はできません

例外

危険物と危険物以外の物品と相互に1m以上の間隔を置く場合。
危険物の種類に対応する物品がありますが、これは試験に出題されませんので、当サイトでも割愛させていただきます。

異なる類の危険物の貯蔵

原則として同時貯蔵はできません

例外

屋内貯蔵所または屋外貯蔵所において相互に1m以上の間隔を置く場合。
類対類の詳細がありますが、これは試験に出題されませんので、当サイトでも割愛させていただきます。

その他

法令のまとめな様な内容ですが、さらっと読んでおいてください。

  • 屋内貯蔵所及び屋外貯蔵所において危険物を貯蔵する場合の容器の積み重ね高さは3m以下とする。
  • 屋外貯蔵所において危険物を収納した容器を架台で貯蔵する場合の貯蔵高さは6m以下とする。
  • 屋内貯蔵所においては、容器に収納して貯蔵する危険物の温度が55℃を超えないように必要な措置を講ずる。
  • 屋外貯蔵タンク、屋内貯蔵タンク、地下貯蔵タンクまたは簡易貯蔵タンクの計量口は、計量するとき以外は閉鎖しておく。
  • 屋外貯蔵タンク、屋内貯蔵タンク、または地下貯蔵タンクの元弁及び注入口の弁または蓋は、危険物の出し入れ以外は閉鎖しておく。
  • 屋外貯蔵タンクの周囲に設ける防油堤の水抜き口は通常閉鎖しておき、防油堤内部に滞油し、また滞水した場合は、速やかに排出する。
  • 被牽引自動車に固定された移動貯蔵タンクに当たっては、被牽引自動車に牽引自動車を結合しておく。

取扱の基準

製造

まとめると「注意しろ」という内容です。
試験には出題されません。

詰替

危険物を詰め替える際は、法令で定められたものを使用し、防火上安全な場所で行う。

消費

  • 吹き付け塗装作業は、防火上有効な隔壁等で区画された安全な場所で行う。
  • 焼き入れ作業は、危険物が危険な温度にならないようにする。
  • 染色又は洗浄作業は、換気を良くする。
  • バーナーを使用する場合は、逆火防止と燃料の溢れに注意する。

※逆火とはバナーの燃焼機構内部に火炎が逆流する現象です。

廃棄

  • 焼却する場合は、安全な場所で他に危害をおよぼさない方法で行い、必ず見張り人を付ける
  • 危険物は、海中や水中に流出または投下しないこと。また、埋没する場合は、その性質に応じ安全な場所で行う

 

法令に関しては、これが最後の学習ページになります。
つまり、法令の試験問題の15問目は、このページから、若しくは製造所等全ての中から、貯蔵と取扱に関する問題が出題されるということです。

張り切って練習問題にチャレンジしましょう。