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乙4 法令

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給油取扱所

皆さんお馴染みのガソリンスタンドのことですね。

炊いて員のガソリンスタンドは地下貯蔵タンクを用いて危険物を貯蔵しています。したがって、地盤面下の貯蔵タンクには地下タンク貯蔵所としての基準、地上部分には給油取扱所の基準で規制されていることになります。

2つに分けられているのは地下タンク貯蔵所は、ガソリンスタンド以外でも用いられる貯蔵方法だからなのと、給油取扱所は「関係者以外(お客様)」が出入りすることもあり、別の基準が必要と考えられるからです。

給油取扱所共通

位置

保安距離・保有空地の規制はありません。

 

構造

給油空地

  • 固定給油設備のホース周囲には、自動車等に直接給油し、給油を受ける自動車等が出入りするための、間口10m以上、奥行き6m以上の空地を保有しなければなりません。これを給油空地と言います。
  • 給油空地は漏れた危険物が浸透しないための舗装をしなければならない。

ガソリンスタンド内のだだっ広いスペースだと考えて差し支え有りません。道路に面している入り口(縁石の段差とかは関係なし)が10m以上あって、敷地の奥行き(建物等まで)が6m以上あればよいということになっています。
下の図で言えば、黄色い部分が給油空地です。

給油空地

注油空地

  • 固定注油設備の周囲には、容器の詰替等のために必要なくうちを給油空地以外の場所に保有しなければならない。
  • 注油空地は漏れた危険物が浸透しない舗装としなければならない。

これは、灯油の販売が一般的ですね。
つまり、「給油」とは自動車への詰替であり、「注油」とは容器への詰め替えと考えてください。

敷地境界線と設備までの距離

  • 固定給油設備は2m以上
  • 固定注油設備は1m以上

道路に近接させていてはいけないということです。

敷地境界線と建築物の壁までの距離

固定給油注油設備から2m以上、ただし、開口部が無い場合は1m以上。

防火壁等の設置

火災による被害の拡大防止のため、高さ2m以上の耐火構造又は不燃材料の堀又は壁を設けなければならない
(自動車等の出入りする側を除き)

給油取扱所の建築物

壁、柱、床、はり及び屋根を耐火構造又は不燃材料で造り、窓及び出入り口に防火設備を設けなければならない

 

設備

固定給油注油設備

先端に弁を付けた5m以下のホースとすること。

給注油ホース及びこれらの先端に蓄積される静電気を有効に除去する装置を設けなければならない

危険物の漏洩対策

漏れた危険物等がその他の空地以外の部分に流出しない様な装置を設けなければならない。

例:排水口及び油分離装置

貯蔵タンクなど

  • 固定給油注油設備に接続する専用タンク又は容量10,000㍑以下の廃油タンク等を地盤面下に埋没して設けることができる。(専用タンクとはガソリンや軽油のタンクのことです)
  • 専用タンクには危険物の過剰な注入を自動的に防止する設備を設けなければならない。
  • 地上部分に簡易貯蔵タンクを設置することが出来ます。基準は簡易タンク貯蔵所と同じですが、防火地域及び準防火地域では設置することが出来ません。

給油取扱所内に設置出来る建築物の用途

  • 給油又は灯油若しくは軽油の詰替のための作業場
  • 給油取扱所の業務を行うための事務所
  • 給油等のために給油取扱所に出入りするものを対象とした店舗、又は飲食店又は展示場
  • 自動車等の点検・作業を行う作業場
  • 自動車等の洗浄を行う作業場
  • 給油取扱所の関係者が居住する住居

※自動車の塗装作業場、遊技場(ゲームセンターなど)、診療所、駐車場などは敷地内に建設することはできません。

 

セルフスタンド

構造・設備

  • セルフスタンドの表示が必要
  • 燃料タンクが満了になった場合に、危険物の供給を自動的に停止する構造のノズル
  • 地盤面に車両の停止位置、容器の置き場を表示
  • 危険物の品目等の表、彩色による区別を明示
    ハイオク レギュラー 軽油 灯油
  • 固定給油設備等へ顧客の運転する自動車等が衝突することを防止するための対策
  • 顧客自らによる給油作業の監視、制御等を行う制御卓を設けなければならない
  • 第3種固定式泡消火設備を設置しなければならない

 

試験に必要な知識は、網羅しましたが、ページが長くなってしまいました。

ここは重要ですが、練習問題に突入してください。

記憶量が多い項目を暗記するコツは、一応しっかりと暗記するつもりで学習してから、練習問題を解いて、間違えた部分を学習し直すと記憶の定着がバランス良く行われます。