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練習問題

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消火に関して-第2石油類

問題1

灯油の性状等について、次のうち誤っているものはどれか。

  1. ガソリンと混合すると引火の危険性が高まる。
  2. 引火点は40℃以上である。
  3. 電気の不導体で、流動により静電気を生じやすい。
  4. 揮発性が高いため、貯蔵容器には逆止弁が必要である。
  5. 蒸気は空気の4~5倍重い。

先ずは簡単な問題からです。これができないと合格はちょっと難しいですよ。


問題2

灯油の軽油に共通する性状等について、次のうち誤っているものはどれか。

  1. いずれも水に溶けない。
  2. 指定数量は2000㍑である。
  3. いずれも引火点は常温(20℃)以上である。
  4. 霧状になって空中に浮遊すると火が着きやすい。
  5. いずれも水に浮く。

灯油軽油は身近な物質ですから、追加で覚える内容も頭に入りやすいと思います。しっかりと覚えておきましょう。


問題3

酢酸の性状等について、次のうち誤っているものはどれか。

  1. 高濃度のものは氷酢酸とよばれ、約17℃固体となる。
  2. 無色透明の液体で、刺激臭がある。
  3. 常温(20℃)で引火する。
  4. 水溶液は強い腐食性があり、金属やコンクリートまでも腐食させる。
  5. 蒸気は空気よりも重い。

問題自体は簡単です。選択肢をよく読んで正しいものを除外して行きましょう。


問題4

第4類の危険物についての説明で、次のうち誤っているものはどれか。

  1. n-プロピルアルコールは第2石油類の水溶性液体に属する。
  2. 第1石油類非水溶性液体の指定数量は200㍑である。
  3. ガソリンと軽油を混合したものは引火危険が高まる。
  4. 二硫化炭素は水没させたタンクで貯蔵する。
  5. いずれも蒸気は空気より重いため、低所への可燃性蒸気の滞留に注意する必要がある。

複合的問題です。軽油や灯油はほとんど関係ありませんが、力試しにやっておきましょう。


1の解説

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不正解

×

ガソリンと混合すると引火の危険性が高まる。

これは正しい記述です。
忘れてはいけない性質の一つです。

2の解説

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不正解

×

引火点は40℃以上である。

これは正しい記述です。
従って、常温で引火することはほとんど有りません。

3の解説

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不正解

×

電気の不導体で、流動により静電気を生じやすい。

 これは正しい記述です。
水だろうが水蒸気だろうが流動することにより静電気は生じやすいです。

4の解説

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正解

○

揮発性が高いため、貯蔵容器には逆止弁が必要である。

貯蔵するための容器は密栓です。
雪国の人は分かっていると思いますが、灯油のポリタンクに穴などはありません。

ただし、タンクに貯蔵する場合は安全装置か通気管が必要となります。
これについては法令のタンクを用いた貯蔵所の各ページを参照してください。

5の解説

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不正解

×

蒸気は空気の4~5倍重い。

第4類の危険物の蒸気は全て空気よりも重いです。その中で、蒸気の具体的な重さが出てくるのは「ガソリン」「灯油」「軽油」くらいなものですが、その数値が誤ったものに置き換えられていることは過去有りませんでした。これからもないと思います。そこまで試験センターも意地悪では無いと言うことです。

1の解説

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不正解

×

いずれも水に溶けない。

これは正しい記述です。
水にも溶けず水よりも軽いので注水消火はできません。

家庭用の屋外灯油タンクに貯蔵した灯油や軽油は、空き空間が多いと寒暖差によって空気中の水蒸気が結露してタンク底部に溜まることがあり、それを抜くための装置がついています。
水に溶けるなら、こんな装置は必要ないですよね。

2の解説

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正解

○

指定数量は2000㍑である。

1000㍑でしたね。
第2石油類水溶性液体は2000リットルです。「酢酸」「プロピオン酸」「アクリル酸」が該当します。

3の解説

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不正解

×

いずれも引火点は常温(20℃)以上である。

灯油は40℃以上で軽油は45℃以上です。

4の解説

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不正解

×

霧状になって空中に浮遊すると火が着きやすい。

可燃性液体は全てそうです。

5の解説

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不正解

×

いずれも水に浮く。

水に浮きまくります。

1の解説

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不正解

×

高濃度のものは氷酢酸とよばれ、約17℃固体となる。

約17で凝固することは忘れないでくださいね。あくまでも高濃度のものだけですから、ご家庭にあるお酢が凝固することはありません。

2の解説

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不正解

×

無色透明の液体で、刺激臭がある。

正直、アンモニア以上とも思える刺激があります。鼻が壊れたかと思うほどですから、決してよい子は真似しちゃダメだぞ!お兄さんとの約束だ。

3の解説

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正解

○

常温(20℃)で引火する。

他の選択肢が全て正しいのですから、覚えていなくてもこれが選択すべき「誤っているもの」となります。

ちなみに引火点は39℃です。第2石油類は常温(20℃)で引火するものはありません。一番低い引火点の物質はクロロベンゼンの28℃です。その次が29℃のノルマルブチルアルコールです。そうそう、ノルマルブチルアルコールは炭素数が4つでアルコール類には分類されませんし、非水溶性ですからこれもちゃんと覚えておきましょう。

4の解説

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不正解

×

水溶液は強い腐食性があり、金属やコンクリートまでも腐食させる。

高濃度の酢酸は、かなり危険な物質なんですよね。ちなみに、食酢であっても金属やコンクリートを徐々に腐食させる力は残っているのですよ。

5の解説

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不正解

×

蒸気は空気よりも重い。

今更この選択肢を選択してはいけません。
繰り返し言います。「第4類の物質の蒸気は全て空気より重いです

1の解説

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正解

○

n-プロピルアルコールは第2石油類の水溶性液体に属する。

この選択肢だけであったなら、かなり難易度が高いと思いますが、他の選択肢は確実に正しいことがおわかりいただけたと思います。

ノルマルプロピルアルコールはアルコール類ですよね。第2石油類の水溶性液体に「アルコール」と名前がつく物質は存在しません。
第2石油類非水溶性液体にはあります。それは、ノルマルブチルアルコールです。

ちょっと上級者向けの問題ですが、この程度のトラップに引っかかってはいけません。

2の解説

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不正解

×

第1石油類非水溶性液体の指定数量は200㍑である。

これは正しい記述です。

ちなみに、順番通りでかまいませんが、第4類の指定数量を全て言えますか?

 

3の解説

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不正解

×

ガソリンと軽油を混合したものは引火危険が高まる。

混合すると、本当にガソリンだけの時よりも危険なんですよ。くれぐれも、ガソリンを貯蔵していたタンクや容器を洗浄せずに灯油や軽油を入れることは避けてくださいね。

4の解説

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不正解

×

二硫化炭素は水没させたタンクで貯蔵する。

特殊引火物の二硫化炭素の最も忘れてはならないポイントの一つです。

5の解説

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不正解

×

いずれも蒸気は空気より重いため、低所への可燃性蒸気の滞留に注意する必要がある。

第4類の危険物の蒸気は全て空気より重いことを忘れてはいけません。

指定数量

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指定数量は確実に暗記!

 

私が受験したときは、こんな問題でつまずくのがイヤなので試験が始まるやいなや、試験用紙の空いているスペースにすぐにこれを書き込みました。そうすればもう安心です。